11月17日青木区長宛て
子ども総合計画への意見・要望書を提出しました。
目黒区長 青木英二様
目黒区子ども総合計画素案に対する意見・要望
2014年11月17日
無所属・目黒独歩の会
意見要望に当たって
子ども子育て新制度はすべての子どもたちへの(施設利用、未利用に関わらず)総合計画で無ければならず、国の動向にかかわらず、自治体として責任を持った対応を求めるものである。
一方、一昨年650人、昨年810人の認可保育所待機児童数となり、今年4月入所定員に対しても、相当程度の待機児童数が発生する事が見込まれる。「入りたくても入れない」「職場復帰を諦めざるをえない」保護者らの切実な要望に応えるため、一人でも多くの認可保育所定員の増を行うことを求めるものである。
行政責任という点では、福祉・教育の、特に子どもに関わる部分についての民営化は中止すること。子どもの事故等が起こってからではおそい。公的責任の内容を充実することこそ求められている。
《順不同》
・ワークライフバランスの推進
「基礎調査」によると、利用したいが教育・保育の事業に空きが無いと答えた人180人。
「基礎調査」によると希望園に入るため希望の時期に職場復帰しなかった人262人が職場復帰を早め、または遅らせた人が76人いる。
また、男性の育児休業からの職場復帰の問題や男女の働き方の課題が映し出されている。
このことを「現状」のなかに書くべきだし、「課題」「方向」に、明確に記載してください。
・子ども権利条約・子ども条例の隅々までの浸透を保育・教育現場は勿論、地域、全児童対策事業を担う人など大人たちに浸透させることは急務である。
・多様な保育やすべての子どもたちへの保育サービス
現状では認可保育園での子育て広場事業は現場が手一杯で展開できないのが現実と思う。しかし、認可園こそ多様なそしてあらゆる層の子どもたちに保育サービスを提供できる、資質を持っている。一杯いっぱいを改善する人材の手当てと施設改修を求めるものである。
児童館
・認可保育所整備について
「基礎調査」によるとパートからフルタイムでの就労希望46人、就労してないが一年以内に就労したいが126人で合計174人。これはパートタイム労働を含んでいない数字だ。
この現状を前提とする。
しかしながら政府・経済財政諮問会議有識者会議「選択する未来」委員会は、50年後の国内総生産の実質成長率を1.5%〜2%に維持するためには、30〜40台の女性就業率を69.5%(2013年)から5%程度上げることが必要と報告している。
この5%というのは穏やかな数字であって、仮に日本が移民政策をとらなかった場合、さらなる女性労働の必要に迫られるのは必死だ。
6年間で平均193人の定員増の認可保育所整備は現状を認識している数字ではあるが、潜在ニーズ、掘り起こしニーズ、将来需要からすると、十分でない。特に直近の2015年4月についてはあらゆる方策をもって増員の努力をされたい。また、2016、17年は意欲的な数字ではあるが(民営化の問題もあり)計画中間地点での見直しも必要と考える。
・子どもの居場所
「放課後児童健全育成事業」における学童保育クラブの5年間の「量の見込み」が書かれていない。「低学年」における見込み量はほとんど増やさないということになっており問題。増員増設についての方向を明記すべきである。
過干渉されず「自由な」子どもの居場所が少なすぎる。『特に要望の強い南部地区等については、区有施設見直し検討の中で積極的に検討していく』とある。南部地区を初め空白住区は意欲的に施設複合化や施設転用など手法を駆使し、14箇所から順次増やしていくこと。
・支援を必要とする子ども
支援を必要としている子どもたちのための、それぞれの(保育・教育施設における)人材を確保すること。人材育成のための専門性を高める研修も保障する必要がある。
・私立幼稚園の教育・保育方針の尊重
子ども子育て新制度においても、従来の私立幼稚園における教育方針・保育方針を尊重し保障すべきである。
・ニーズ調査について
『子育て支援部各窓口にて、連携を図って対応していく』とある。各窓口というのは行政サイドの考え方であって、保護者・利用者にとっては、不便なものである。はっきりと公民のサービス問わずすべての(保育・教育)サービスを案内できる(いわゆるコンシェジュ)窓口を設置すべきである。
ニーズ調査については適宜、見直すべきところがあれば、小規模な調査でもいいから、見直すべきである。
・保育従事者の労働環境調査を区内民間保育従事者の労働環境調査を行うべきである。
子ども子育てにおける行政責任について
日常的に区立公私立中学校・高校と連携し児童館と相互に協力するというが、児童館民営化で中身が解体する。地域子育て拠点事業としての認可保育園も民営化で、同様。