福山哲郎幹事長は14日、同日の政府の対策本部で今月28日から来年1月11日までGoToトラベル事業を全都道府県で一時停止すると表明したことを受け、記者団の取材に応じました。

 福山幹事長は、第一声「われわれが、かねてより主張してきた一時停止するべきだという考え方が受け入れられて、ようやくかという感じ」と表明。「専門家の提言を顧みず、GoToトラベルに菅総理があまりにもこだわったため、全国に感染が広がったことは明白であり、人災と言えます。その責任は極めて大きい。なぜもっと早く決断できなかったのか」と指摘しました。

 さらに、「方針が二転三転をしたことで、国民や観光業の現場がどれほど振り回されたことか。事業者に甚大な損失が生じることは間違いありません。万全の補償措置を政府が行うことを強く求めていきたい」と述べました。

 また、菅総理が医療機関や医師・看護師への支援を強化する考えを示したことについては、「われわれが予備費で早急に手当てをするべきだと、ずっと主張してきた。政府は、医療関係者については十分措置をしていると言って拒否をしてきた」と指摘。さらに「先週の金曜日の予備費の活用にも、医療機関への支援は入っていません。このことを今日、方針転換したことの罪は非常に大きく、なぜもっと早くできなかったのか、医療機関、医療従事者に対する支援をもっと行うことで、感染拡大やクラスターの発生を防げたのではないか」と述べ、予備費の活用をし、年内にも医療機関への支援を早急に実施することを改めて強く求めていくことを表明しました。

 記者から、この週末の世論調査が政治判断に影響を与えたのではないかと問われると、「(支持率の急落は、)菅内閣が国民の生命と生活を守る意思がまったく見られないことに対する、大きな不信感の表れだ」と語り、「感染拡大防止をするために何をするかを政府は考えるべきであり、支持率が落ちたから方針を変えるというのは、まったく本末転倒だ」と指摘しました。