海江田万里税制調査会長・常任顧問、近藤昭一企業・団体交流委員長、泉健太政務調査会長は3日、議員会館内で日本退職者連合(連合加盟産別組合により構成、会員数約76万人)の役員から、「政策・制度要求にかかる要請」「新型コロナウイルス感染症対策についての要求」を受け取り、意見交換をおこないました。要請は感染拡大防止に鑑み、最小限の出席者とし、ほかの議員はオンライン配信で視聴する形式をとりました。

 近藤企業・団体交流委員長は「感染が拡大する中オリンピックが開催され、選手らが懸命に頑張っている一方で、なかなか複雑な思いを持っている方もいる。なんといっても、医療現場が厳しい状況になっている。今日現在の問題と、中長期的なコロナの影響の問題もある。来年度に向けての政策制度要求ということでしっかりと受けとめさせていただきたい」とあいさつしました。

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 日本退職者連合の人見一夫会長は「『2021年政策制度要求』については、枝野代表にも激励に駆けつけていただいた7月15日の第25回総会で確認をした。少しでも反映できればいいと、各省庁、各政党にも要請をおこなっているところ。立憲民主党には野党第1党として政府へ影響力を発揮してほしい」とあいさつしました。

 続いて早川副事務局長より要請の内容について、(1)社会保障の持続性確保と機能強化(2)社会保障教育の推進(3)雇用改善・子ども子育て支援(4)年金保険制度の維持・改善(5)地域包括ケアネットワークの確立(6)医療制度について(7)介護保険制度について(8)貧困・低所得者対策について(9)地域公共交通を軸とする移動保障の充実について(10)審議会等への参画推進(11)住宅について(12)税制について(13)ジェンダー平等について(14)エネルギー政策について(15)「食」の安心・安全・安定、持続可能な農業と支える地域の活性化(16)不招請勧誘・販売に対する規制強化について(17)悪質クレーム――の説明がありました。

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 泉政調会長は意見交換で「ご提案いただいた税制への認識はほぼ一緒。この平成の30年間で消費税で約400兆円ぐらい税収を確保してきた。一方で所得税と法人税は500兆円以上引き下げられており、財政は決して満たされてない。消費税に関する『所得税・法人税との適切な分担のもと』という大変行き届いている表現に賛同する」と述べました。

 また『給付付き税額控除』について、「次の選挙政策でも訴えていきたい」「アメリカのバイデン政権も言っている通り、法人税の見直しについても多少の引き上げも含め見直していくべきと考えている。金融課税についてもしかりだ」「『短時間労働者の被用者年金保険加入拡大』についてはしっかり進めていく」と述べました。

 また住宅支援のあり方について「今まで『住宅ローン減税』など、持ち家を『購入』する場合の支援が基本だった。党内では賃貸で家を借りている人への支援が少ないのではないかという議論がある」等、主要な要請内容について一つずつ丁寧に回答し、「総選挙に向けて国民が元気になる政策を打ち出していきたい」と決意を述べました。

 海江田税制調査会長は要請について「消費税は生活が厳しい方々に毎日負担がある一方で、大企業は輸出還付や仕入れ控除などもある。消費税の考え方は決して今のままでは十分ではない。皆が納得して社会保障の財源を生み出す方法を取りまとめていきたい」と応じました。

 人見会長は「立憲民主党は政権を担う党として、選挙向けに国民受けするような政策ばかり並べる必要はない。国民に負担をお願いするべきところはあって当然。それについてきちんと次の選挙でも訴えて欲しい」と要請を締めくくりました。

2021年政策・制度要求.pdf
2021低所得・高齢単身女性の政策・制度要求.pdf
コロナ対策政策・制度要求.pdf

https://cdp-japan.jp/news/20210803_1873