立憲民主党は29日、診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の上乗せ特例の延長を求める再要請を大臣官房審議官に厚生労働省で手交しました。申し入れには、長妻昭厚生労働部会長、山井和則衆院議員と塩村あやか参院議員が参加しました。

 今回の要請は、新型コロナウイルスの感染防止対策の負担を強いられる医療機関、介護・障がい福祉事業所の運営に重要な役割を果たしてきた診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の上乗せ特例を政府が9月末で打ち切り、実費を補助金に切り替える方針であることについて、現場からの要望に答えて10月以降も延長することを求めるもの。現場からは、使い勝手が悪く、申請に手間がかかり、今まで通り支給されるかどうかわからない補助金は困る、新型コロナウイルスの感染が収束したわけではないのに、新型コロナウイルス対策のための特例が廃止されるのは理解できないなどの声があがっています。

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 長妻厚労部会長は、「補助金の原資は財務省(管轄)なので、財務省もチェックする厳格なもの。今回は補助金に移行するということで非常に現場の負担が増える」と懸念しました。また、「自民党にも介護・医療施設に通じている議員もいるわけで、彼らにもそういう声が届いていると思いますが、総裁選で忙しいので、役所等に要請ができない状況になっていると思う。われわれ野党の立場でおかしな状況をダメだと強く申し上げたところ。先方は補助金も使い勝手を良くしますと口ではおっしゃっているけれど、実際補助金という枠組みに入ると非常に厳格になるのでなかなか厳しいと考えている」と述べました。

 塩村議員は、「年末年始に第6波が来ることを想定しないといけないし、来るだろうという声がある中で、今打ち切ってしまえば、申請しないといけなく、事業所も大変で、それを処理する役所もやはり大変。誰が得なのか本当にわからないようになっているので、できるだけ早く見直してほしい」と見直しを強く求めました。

 山井議員は、「政府のコロナ対策のゆるみの象徴的な話だ」と述べ、「コロナで苦しんでいる現場に、さらに細々とした領収書とかそういう事務負担を増やす。まったくコロナ対策に逆行している」と指摘。「現場からは非難轟々、落胆、失望、現場の大変さを厚労省はまったくわかっていない。落胆の声が非常に大きいので、やむにやまれぬ思いで現場の悲しさを伝えねばと思い要望した」と述べました。

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