共同会派「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」、日本共産党、沖縄の風、碧水会、れいわ新選組の野党各党派は25日、総理主催「桜を見る会」の徹底追及・問題解明に向けてこれまでの「チーム」から「本部」に格上げし、追及本部(本部長:福山哲郎幹事長)を設置、初会合を開きました。
冒頭、あいさつに立った福山幹事長は、総理主催の「桜を見る会」とその前夜祭をめぐっては、11月7日の参院予算委員会での共産党の田村智子議員の質問を皮切りに問題点・疑問点は広がるばかりで疑惑は一向に解消されていないと指摘。安倍総理の説明は二転三転をし、国会での答弁も虚偽であったことが明らかになりつつあるとして、「こんなことを許しておくわけにはいかない。70名以上の国会議員による本部を構成することになった。このような形の本部の構成は、憲政史上も稀に見るものであり、とにかくみんなで安倍政権のこのひどいやり方について真相を究明するとともに倒閣に向けての運動をしっかり進めていくと、そのことを今日は誓い合いたい」と述べました。
「『小さいことではないか』とか、『国会でそんなことをやっている場合か』という批判をしている人たちがいるがとんでもない。魂は細部に宿る」と続け、「桜を見る会」でこうした私物化というひどい状況を作っている安倍政権だからこそ、これまでも森友学園や加計学園の問題、大学入試での英語民間試験をめぐる不公平・不公正といった事態が起きたのではないかとの認識を明示。「行政監視機能をズタズタにし、役所の仕事もズタズタにし、自分たちのお友だちだけ大切にし、国民生活はほったらかし。こうした安倍政権に対してしっかりとこの追及本部で、新しい証拠、新しい証言、皆さんの力で、国会に安倍総理が出てくるべきだという声をさらに強く上げていただきたい」と求めました。
本部長代行の共産党の小池晃書記局長は「桜を見る会とその前夜祭をめぐる疑惑は公的行事の私物化という問題にとどまらない。安倍晋三首相が先頭に立って自民党ぐるみで行った政治買収の疑いが極めて濃厚になってきたのではないか。安倍政権の7年間、憲法を破壊し、政治モラルをずたずたにしてきた。そして、その安倍総理をかばうために官僚が資料の改ざん・隠ぺい、廃棄までした。もうこんなことは終わりにさせよう」と表明。いまの国政の一番の障害は安倍総理の存在ではないかと述べ、「ならばこの存在を取り除き、まともな政治に変えていくのが党派を超えた国会議員の仕事だと決意をしている。そのために全力を挙げよう。この問題をここまで追いつめてきたのは共闘の力だ。追及本部の旗揚げをもってさらにこの動きを前に進めていこう」と力を込めました。
事務局長の黒岩宇洋衆院議員からの8つのチーム編成「山口・下関ルート」「ホテルルート」「『桜を見る会』全般」「昭恵夫人ルート」「名簿調査」「ネット調査」「リアルメディア調査」「法務」とそれぞれのキャップ、副キャップ紹介に続き、各チームのキャップ、副キャップがあいさつ。
締めのあいさつで副本部長の安住淳国会対策委員長は、田村議員の質疑で答弁して以後、安倍総理は参院本会議以外一切国会に出席せず、野党の質問に対し一言も答えていないとあらためて問題視。安倍総理の国会出席を求めるとともに、それに備えてチームを組んで調査し事実を解明していこうと力を込めました。「安倍一強時代に大きな転換点となる、野党が問われるものでもある」とも指摘し、「本当の意味で(政府与党を)けん制する力が必要だということをみんなで立証しよう」と呼びかけました。