2020年3月27日
【談話】政府提出「家畜伝染病予防法改正案」及び議員立法「養豚農業振興法改正案」の成立にあたって
立憲民主党 豚熱対策本部長 佐々木隆博
国民民主党 豚熱対策本部長 平野 博文
社会保障を立て直す国民会議政調会長 重徳 和彦
社会民主党 農林水産部会長 吉田 忠智
本日、政府提出の「家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案」(家伝法改正案)と、議員立法「養豚農業振興法の一部を改正する法律案」が参議院本会議で可決され、成立しました。
豚熱(CSF)は、一昨年9月に岐阜県で初めて発覚して以来、全国にまん延し続けました。私たち野党共同会派は、この間の政府の対策が後手に回った状況を踏まえ、多くの議員の参加を得て、CSFの早期終息とアフリカ豚熱(ASF)を含む発生防止に向けた議論を行ってきました。
共同会派は昨年12月、政府が家畜伝染病予防法改正を検討するにあたり、CSF・ASFの感染抑止のため、法改正すべき項目や方向性を江藤農林水産大臣に申し入れました。その結果、政府提出の家伝法改正案は、申し入れた趣旨を概ね取り入れたものとなりました。一方、共同会派申し入れの内容にある「飼養衛生管理基準の遵守促進を支援する新法制定」との提案は、与党側と協議を進め、養豚農家の衛生管理改善を後押しする改正養豚農業振興法として、改正家伝法を支える法律を整備することができました。
CSFの国内感染が起きる中で、CSFとは異なる有効なワクチンがないASFが、日本の周辺地域まで迫っています。今回の法改正は、国内の飼養衛生管理基準の徹底や支援体制の構築、協議会の運営による国・都道府県と家畜所有者の現場とを通じた連携協力体制づくり、家畜検疫官の権限拡充による水際対策の強化を盛り込みました。これらの措置はCSF・ASF対策に一定の効果があるものとして評価します。
共同会派は引き続き、農家の現場の声を聞きつつ、法施行後の運用について逐次点検し、追加対策を講ずるべきことは、積極的に提言してまいります。