枝野幸男代表は21日、年内最後の定例記者会見を国会内で開きました。

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)について、「すでに医療はひっ迫状態を越えて、崩壊過程に入っているという地域が少なからず出ていると受け止めざるを得ない。年末年始を控えて、ここは強いブレーキを踏まざるをえない状況だと考えている。18日に述べたとおり、地域を絞って、社会経済活動の自粛にメリハリをつけた形で、緊急事態宣言を発出すべきであると強く政府に求めたい」と主張しました。
 特に年末年始の医療のひっ迫状況について「今なお補正予算で組んだ医療機関に対する支援金が届いていない。7兆円近くの予備費を使って、地方自治体が医療機関の状況を踏まえて支援金を出せるように、政治行政として財政経済的に支援をすること。これが現場に届くように要件の緩和を含めて進めるべきだ」と政府に医療現場への支援を最優先するよう求めました。
 また、生活困窮支援について、「2008年リーマンショック後に年越し派遣村が生じた状況より、厳しい状況ではないかと受け止めている。予備費を使って、困窮者のみなさんが年を越せるような緊急な手当を強く求めていきたい」と述べました。

 先週自民党が新型インフルエンザ特措法を改正する方針を確認したとの報道について「野党はすでに特措法改正案を国会に提出している。自民党が本当に国民のためを考え、迅速な対応を取るつもりであるならば、今すぐにでも臨時国会を開いて、野党案を審議、採決すべきだ。伝えられている改正内容に大きな方向性の違いはない。われわれは合理的な修正であれば柔軟に対応したい」と積極的な姿勢を示しました。

 今年9月に合流した効果について問われると、「層が厚くなって、国会の論戦力が強まった。選挙で面で戦える状況になってきた」と語りました。