立憲民主党は、「『令和6年能登半島地震』に関する第4次申し入れ」を取りまとめ、松村祥史内閣府特命大臣(防災担当)に手交しました。

 申し入れは、4月30日の泉健太代表らによる視察での被災地からの要望や、党所属議員・都道府県連等からの意見を踏まえて取りまとめられ、長妻昭政務調査会長、杉尾秀哉内閣部門長、森山浩行党令和6年能登半島地震対策本部事務局長、羽田次郎参院災害特筆頭理事、近藤和也衆院議員(石川県連代表)が出席しました。

 震災から4カ月以上が経ち、被災地では、少しずつ復旧・復興が進む一方で、公費解体やがれき撤去ができず、1月1日のまま時間が止まっているかのような場所も多く見受けられます。

 その原因として、解体にあたる作業員の宿泊施設の不足、公費解体の申請に必要な手続きの煩雑さなどが指摘されていますが、特に、解体申請の手続きにあたっては、申請の際の相続人の同意確認が高いハードルになっていることから、公費解体促進に向けて、必要な法整備を検討することが申し入れに盛り込まれました。

 現在でも、やむを得ない場合には申請者一人でも手続きができる「宣誓書」方式を採用している自治体もありますが、訴訟リスクやトラブルを恐れて利用が進んでいません。

 近藤衆院議員は、年内に解体を進めるめどを立てることが必要であり、「情報が伝わっていない部分についてはしっかり伝えて住民の不安を払しょくしたい。政府が動かないのであれば立憲民主党としても解体促進のための法整備の検討を進める」と記者団に話しました。

 また、申し入れに参加した杉尾内閣部門長は、内閣委員会で震災関連死の質問をしたことに触れ、新たな発生を防ぐとともに、申請のあった人の認定を急ぐ必要性について大臣に改めて確認したところ、「同じ認識を持っている」との回答を得ました。

 「第4次申し入れ」では、最重点で早急に対応すべき事項として、(1)復旧・復興を支える応援体制の維持(2)被災者生活再建制度の拡充(3)医療・介護体制の充実(4)企業・団体等に対する支援(5)住宅再建・仮設住宅の整備推進等(6)水道の復旧、災害廃棄物の処理促進(7)伝統工芸産業の再建支援(8)漁港・海岸の復旧・復興支援――を挙げています。また、原子力災害対策指針の見直し等の中長期的な視野に立った今後の防災計画にも取り組むべきとしています。