ジェンダー平等推進本部の「困難を抱える女性支援法検討ワーキングチーム(WT)」(座長:西村智奈美衆院議員、事務局長:池田真紀衆院議員)は15日、国会内で会議を開催し、全国婦人保護施設等連絡協議会の横田千代子さんから婦人保護施設の現状と課題、提案についてヒアリングしました。

 売春防止法については、(1)婦人保護事業は、65年前に制定されてから一度も改正のない売春防止法を根拠としており、最大の課題は現場と法律の乖離であること(2)本来は、「女性性の尊重・尊厳の獲得」「自分の生活を取り戻す生活自立支援」の対象であるはずの女性が、処罰の対象とされていること(3)国の責務を欠いていること(4)婦人保護施設の設置が任意設置であること――等、問題点の指摘がありました。

 横田さんはまた、(1)売春防止法による婦人保護事業のままでは、ニーズがあるにもかかわらず、婦人保護施設入所につながらないこと(2)入所者の97.9%は暴力被害を受けたことがあり、その回復支援には高度な専門性が必要であること――を説明し、婦人保護事業の抜本的な改革が必要であり、売春防止法からの脱却、新法制定の必要性を訴えました。

 西村WT座長は「本日聞かせていただいた現場の切実な声をしっかり受け止めて、困難を抱える女性を包括的に支援する法制度をつくりたい」と述べました。

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