立憲民主党の障がい・難病プロジェクトチーム(PT)の山花郁夫座長らは24日、厚生労働省に山本博司厚生労働副大臣を訪ね、新型コロナウイルス感染症の後遺障害に関する研究調査の継続及び充実を求める要望書を手交しました。申し入れには金子恵美衆院議員、牧山ひろえ、川田龍平、横沢高徳各参院議員も参加しました。
新型コロナウイルス感染症の後遺障害の調査は本年度末(3月31日)に終了する予定となっていますが、後遺障害については今なおさまざまな可能性が考えられ、いわゆるME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)を発症したと疑われる事例が報告されていることから、その関連性を調べることが必要であり、研究調査の継続・拡充を申し入れました。
具体的には、(1)新型コロナウイルス感染症の後遺障害についての研究調査を2021年度以降も継続すること(2)ME/CFSとの因果関係解明のために欠かせない、神経免疫系の研究調査を実施すること(3)2020年度に行われた新型コロナウイルス感染症の後遺障害についての研究調査データをME/CFSの専門家も扱うことができるようにすること――を要望しました。
申し入れ終了後、記者団の取材に対し山花座長は、要望の趣旨について(1)調査・研究が3月末で終了した後、4月からのことが決まっていないので調査・研究を継続すべきだ(2)ME/CFSはSARSの後遺症としても報告されていて、感染症との因果関係が疑われる症状なのでこの機会に突き止めるべき――と説明しました。その上で「山本副大臣はME/CFSの当事者の方から10年くらい前から話を聞いているとのことだった。今日の要請を受けて、これから何ができるか考えてみたいという、前向きな話をいただいた」「今おこなわれている調査・研究は3月でいったん中間報告のようなものが出るので、それを見て、その後(4月以降)どうするのかについて考えたいという趣旨のご発言があった」と述べました。
牧山議員は「新型コロナウイルス感染症にかかって後遺症をおそれている方は非常に多いと思う。世界中にもいろいろな事例が出ており、この研究は皆さんの安心のためにぜひ続けていただきたいと申し上げた」と述べました。
川田議員は「新型コロナウイルスの感染がまだ終わらない状況の中で、今後も広がる可能性があり、やはり今しか研究をしっかりできる時期がないのではないか。時機を逃さないようにしてほしいと要請した。身近にも感染症との関連が分からないけれどME/CFSかもしれないなという方がけっこういらっしゃる。しっかり研究して解明することが非常に大事なので、一日も早く分かるように研究をしっかり進めていただきたい」と述べました。
新型コロナウイルス感染症の後遺障害に関する研究調査の継続及び充実を求める要望書.pdf
https://cdp-japan.jp/news/20210324_1016