#大学生の日常も大事だ 学生支援緊急給付金に関する院内集会で石川議員があいさつ

コロナ禍で苦しむ大学・大学院や専門学校生への一律学費半額を求めて活動している学生団体「一律学費半額を求めるアクション」(山岸鞠香代表)は31日午後、参院会館で記者会見・報告会を開催し、6月末から始まった学生支援給付金の採用実態に関するアンケート結果を公表しました。立憲民主党、国民民主党、日本共産党の文部科学関係の委員会に所属する国会議員と記者らが参加し、コロナ禍での大学生・大学院生らの生活実態やアンケート調査結果について意見交換しました。立憲民主党からは文部科学部会事務局長の石川大我参院議員が参加しました。

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 リモート参加で報告した地方公立大学に通う女子学生は「5月初めから遠隔授業が始まったが、通信環境が乏しい学生がいることを想定して大学がZoomなどによるライブ授業を認めず、送られてきた課題に基づく自習のみになっている。5月議会で遠隔授業の環境整備のための1700万円の補助金が議決されたが、未だに後期からのライブ授業開始の見通しすらたっていない。なぜ他大学のようにライブ授業をするための努力を大学ができないのか、納得のいく説明がなされていない。大学は学生の学びを保障する姿勢を示すべきだ」と求めました。日本体育大学の4年生は「体育大学では実技科目の授業が多く、オンラインでは満足できる授業が出来ないとの声が教員からも上がっている。教員免許を目指す学生が多いなかで、オンラインでは指導法についても十分に学ぶことはできず、子どもたちの前に立つ時に不安だ。感染防止を徹底したうえで一日も早く対面授業を再開して欲しい」と報告しました。東京学芸大学の院生は「前期はすべてオンラインと自習だけ。図書館が開いていないため研究が止まっている。学芸大は7月初旬から2時間制限で図書館に入れるようになったが再度閉館の懸念がでている。資料発掘で全国を回る必要があっても受け入れてもらえる状況にない。加えて高額の学費負担がある。研究環境が回復しても生活が困窮しては、研究環境を享受することはできなくなる。学費の免除を求めたい」と訴えました。

 全国47都道府県の113人の学生アンケートをまとめた大学生は、昼休みの大学構内からリモートで調査結果を説明し、(1)回答者の7割が給付金を申し込み、申し込みたかったが申し込めなかった学生が17.7%いた、(2)給付金の申請要件は6項目とされたが、すべてを満たさなくとも大学の総合判断で申請できることを知らない学生が数多くいた、(3)6要件のすべてを満たした学生でも52.4%の学生が一次募集では受給できておらず、他方で要件を2つ満たしただけで受給できた学生もおり、学校別の申請数の差が矛盾の原因と考えられる、(4)一次募集全体では40.5%が受給でき、25.3%が保留(二次で受給の可能性あり)、29.1%が選考外(学校が推薦せず)となった――と報告。まとめとして、学校ごとに枠の配分数や申請者数に差があるなかで、学校から国への推薦基準もあいまいなことが分かるとともに、施設が十分に使えないことやオンライン授業の実施に対して、給付金支給でなく、すべての学生が対等に補償される学費減額を求める声が多くみられたと報告しました。

学生支援緊急給付金の採用実態アンケート20200731.pdf

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 国会議員や記者との意見交換で、石川議員は「皆さんのアンケート結果を武器として活かしたい。今日二次募集が締め切られて振り込みへと進むが、その後に二次でももらえなかった人、6つの要件を満たしているのにもらえなかった人のデータをしっかり集めていただきたい。緊急時期は終わっており、継続した支援が求められている。皆さんと一緒に頑張りたい」と応えました。

 一律学費半額を求めるアクションの代表を務める山岸鞠香さんは、まとめの発言で「このコロナ禍は不況どころではない。大学で居場所を見いだせない新入生だけでなく、就職を控えた4年生も先が見通せない。図書館も十分に使えず研究は進まず、雪だるま式に被害は広がっている。学生が持っているツールはSNSとワードぐらいしかない。ツイッターをゼロから始めて、公式アカウントもフォロワーもないなかで、ポチポチとリツートしてウェブ署名を集める4カ月だった。どれだけ発信してもトレンド100位には載らない。そんな中で報道に取り上げてもらえる、国会議員の皆さんに取り上げていただけることが大きな希望で、実社会の皆さんに届けるためには、SNSだけでやった気にならず、こうした記者会見や報告会が大切だと学んできた。いまは学生支援緊急給付金しかなく、学費はまだ全部払わなければならず、絶望的な状況だが、ここで諦めるわけにもいかず、今年後期の学費が払えず退学が出るかもしれないが、今年払えても来年以降のために、大学院の入学金として貯金していたものを崩したり、パソコンやWi-Fiを買ったりとか、今年だけでなくこの後もズルズルといく。わたしたちのアクションは、目の前の、今年の学費を減らしたいということでやってきたが、いま来年以降もこれは続いていくんだなと痛感しており、やはり諦めるわけにはいかない。これに気付いている学生が増えてきていてツイッター上で #大学生の日常も大事だ という発信が広がっている。普段は政治に関心を持っていない人も政治に参加している状況が生まれている。保護者の危機感も増えている。引き続き、注目していただいて、学生の動きを取り上げて欲しい」と結びました。

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https://cdp-japan.jp/news/20200731_3285

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