【談話】例外なきレジ袋有料化を

2020年7月1日

【談話】例外なきレジ袋有料化を

立憲民主党政調会長
逢坂 誠二

 7月1日から、レジ袋の有料化が始まる。過剰な資源利用を減らしていく方向は歓迎したいが、このレジ袋有料化には大きな課題がある。なぜなら抜け穴ともいえる有料化の例外が設けられているからだ。
 この例外のひとつは、バイオマスプラスチックである。バイオマス素材がレジ袋の重量の25%以上を占めるものについて、今回、有料化の対象外としているが、残りの75%は依然として石油由来の素材を利用している。さらにもうひとつの海洋生分解性プラスチックもまだ技術的に確立されたものではない。これらの実情にもかかわらず、環境価値があるとして有料化の例外としていることは甚だ疑問である。
 世界の潮流は、日本が掲げてきたリサイクルの推進ではなく、ごみを減らすリデュースの推進に移っている。おなかをプラスチックごみでいっぱいにして餓えて死んでしまったクジラの姿や身体にプラスチックごみが食い込んで身動きが取れなくなったウミガメの姿から、世界中の注目が集まり、各国の政策は急速に進展してきた。産業界や消費者への配慮も必要だが、気候危機が深刻化する中、国民のライフスタイル変革を求めるレジ袋有料化を省令の改正に留め、さらには有料化の例外を設けることにより一部でも無償での配布となることはかえって問題になる。
 立憲民主党としては、例外なきレジ袋有料化への政策転換と、過剰に使われてしまっているプラスチックの使用抑制を早期に進めることが必要であると考え、次期臨時国会に、代替製品の利用促進を含む廃プラを削減する法案(使い捨てプラスチックゼロ法案)を提出し、国際社会と足並みをそろえて環境対策を推進していく。

【写真】© Jack Perks / Greenpeace

https://cdp-japan.jp/news/20200701_3181

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