【談話】国民の皆さんへ 緊急事態の宣言にあたって

2020年4月7日

【談話】国民の皆さんへ 緊急事態の宣言にあたって

立憲民主党代表 枝野 幸男

 国内初の新型コロナウイルス感染者が本年1月に確認されてから、約3カ月が経ちました。この間に、感染によって亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表します。また、感染して闘病されている皆さんの一日も早いご回復をお祈りし、お見舞いを申しあげます。

 本日、新型コロナウイルス感染対策の特措法に基づき、緊急事態が宣言されました。該当する地域では、知事の判断で、これまで以上の様々な制約が生じることになります。
 東京など都市部での感染者の急増、特に感染経路が不明な方の増加や、病床不足など、感染爆発や医療崩壊が目前に迫っており、緊急事態の宣言自体は必要であると考えます。
 他方で、私たちは、特措法改正案提出以前から、新型インフルエンザ特措法の適用を含め、大規模災害と同等以上の対応を求めてきました。早期に感染を予防するとともに、危機意識を醸成する観点からも、発出がこの時点に至ったことは、遅きに失したと言わざるを得ません。

 いま、日本のみならず、世界中のあらゆる地域で、医療従事者をはじめ多くの人々が、命を賭して闘っています。厳しい環境で奮闘いただいている皆さんに感謝と敬意を表し、政治のできる最大限のバックアップを実現するよう、さらに努力してまいります。
 同時に、感染拡大を防ぎ、自分と大切な人の命を守るには、一人ひとりの努力が必要です。それは、他の人々との接触を可能な限り減らすという、たいへんな困難を伴います。
 それぞれができる最大限のご協力を、この機会に改めてお願いいたします。

 活動の自粛などは、感染拡大防止という公の利益のために、一部の皆さんに無理をお願いすることに他なりません。それによって経営の継続や生活が成り立たなくなる皆さんから、悲鳴のような声が届いています。
 こうした皆さんに、適切な補償を行うことは、政治と社会の責任であり、感染拡大を防ぐ上で不可欠なことです。現状は不十分かつスピード感を欠いていると言わざるを得ません。
 私たちは、引き続き、一刻も早い十分な補償の実現を強く求めてまいります。

 1年前の4月、全国各地で、桜咲く中、入社式や入学式が行われていました。新しい生活の始まりが、いつも通り訪れる普通の春でした。
 来年の4月が、皆さんにとって、いつもと変わらぬ4月となるよう、力を合わせましょう。私たちは、「命と暮らしを守る」という政治の究極の役割と責任を果たすために、引き続き全力を尽くすことを、改めてお約束申し上げます。

 

https://cdp-japan.jp/news/20200407_2813

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